島くらし淡路

           

「リモートワーク×農ある暮らし」を満喫中

コロナ禍を経て、神戸市から淡路市へ移住した草訳さんご夫婦は、淡路島に住むようになって以前より格段に知り合いが増え、価値観が合う人たちに出会い、人とのコミュニケーション量が増えたと話します。そして、以前より仕事もプライベートも充実している、と。実際にどんな生活をされているのか、お話を聞いてきました。


草訳悠さん(自営業・ITエンジニア)
恵理さん
神戸から淡路市に移住して3年目

 

神戸市で持ち家で暮らしていた草訳さんは、コロナ禍が明けてもフルリモート勤務が継続となり、リビングで仕事をする日々が続いていました。

もう少し仕事がしやすい環境に変えられないものかと思いを巡らすなかで、「どこか別の気に行った土地で中古物件を買うのもありかな?」とセカンドハウスを探し始めます。そうやってさまざまな物件を探すなかで、「いっそのこと、住み替えるのもありかもしれない」という考えが頭に浮かんだと言います。

趣味のキャンプで訪れる先々で物件を探し、淡路島も候補に上がったので、淡路島の不動産情報が掲載されている「AREIN」(下線部リンクURL:https://arein-awaji.com/)を毎日チェックしていたところ、ピンとくる土地を発見。

 

「淡路島にキャンプと釣りで来たタイミングでその土地を見せてもらいに行ったんです。この土地はもともと農地だったのですが、農地から宅地に変更することが可能なタイプの農地で、そうすれば家も建てられるという場所でした。菜の花畑があって、海も見えて、近くに美味しいケーキ屋さんもある素敵な土地でした。奥さんの『ここなら、住める!』という発言もあって、次の日には申し込んでいました(笑)」

淡路島で家を建てるにあたって、以前はなかった自分の仕事部屋を作ったことが大きな変化の一つという草訳さんは、「淡路島に来てから、仕事とプライベートがきっちり分けられるようになって、どちらも全力でとりくめるようになった」と話します。そのプライベートを詳しく聞いてみると、「家の外構のDIY・畑・薪作り・釣り・町内会」と、とんでもない質量な返答。

 

「もともと、『”生きる”ことにどう特化するか』というのが自分の行動原理なんです。
淡路島に来てから、農家さんと話す機会も増えて、『自分が食べる分は自分で作る』という自給することの大切さを知り、60坪弱の畑を借りて野菜を育てています。新居には薪ストーブを導入したので、薪も必要で、それも淡路島で薪作りをされている方や、造園業を営む方々のつながりで薪作りも教えてもらい、自分で薪を用意できるようにもなりました。釣りに関しては、他のことが忙しくて逆に頻度は減りましたが、月に3回は行っています。少しずつ自給率を上げている毎日です」

朝は5時台に起きて、朝食の前に畑か釣りか薪づくりかDIYタイム。朝食後に仕事を始めて、休憩時には外での作業をすることで気分転換。また仕事に集中して、休憩にはまた外に出て、を繰り返すことでメリハリもばっちり、夜もぐっすり。絵にかいたようなワークライフバランスを実践している日々を送っています。

そんな日々を支えてくれるのは、ひとえに「人との出会いとつながり」とのこと。

 

「移住して想定外だったのは、知り合いが増えたこと。周りに住んでいる人の数は減ったはずなのに、人とのコミュニケーションは圧倒的に増えています。しかも、日頃接する人たちの価値観が合う人の割合が格段に増えました。奥さんも、心なしか前より輝いている気がします。つながりのおかげで、新たな世界の扉がどんどん開いていって、楽しいことも増えたし、引き出しも増えたし、視野が広がりました」

 

移住してきて3年目に入り、さらに想定外なこともあったとか。

 

「以前はあれほど行っていたキャンプ欲がほとんど無くなっているんですよね。島から外に出なくなりました。これは自分としては意外でした。もう日々の生活で満たされているんですよね。そんな感覚があります」

 

困っていることは草刈り機やチェーンソーなどの道具がどんどん増えて行くことくらいだ、と笑って話す草訳さんに、最後に移住を検討している人に伝えたいことを聞いてみました。

「引っ越し前から地域の人たちに積極的に話しかけて、少しでも馴染む努力をするのがいいと思います。自分たちから挨拶して、なんでも話してみるといいと思います。どんなに想定しても住んでみないと分からないことばかりではあるので、不安を解消しようと努力するには、どうやったら自分がここで豊かに過ごせそうか、という方向で試案していくこともおすすめです。あとは、『暮らし体験住宅』(下線部URL:https://sk-awaji.com/experience/)を利用して実際に住んでみるのもいいと思います」

 

「淡路島は、自分から近付いていったら、受け止めてくれる土壌が街よりある!」とは草訳さんの言葉。とことん”生きる”を追求する後ろ姿に、これからも注目しています。