島くらし淡路

           

島と都会を行き来してはたらく vol.3
普段とは違う豊かさを教えてくれる

大阪や神戸に店舗や職場がありながら、淡路市に住まいや拠点を持つという、デュアルな生活を選んだ方々に移住のきっかけや働き方についてお話を伺いました。

板坂 桂華さん(「Si Tu Veux by the Sea」オーナー)
店舗オープン:2019年



京阪神に住み、神戸にある子供服のセレクトショップを営む板坂さんは、昨年、ショップの20周年を機に淡路島にも店舗をオープンしたばかり。でも、淡路島にお店を開く構想は5年前から始まっていたと言います。

「WEB通販が台頭し、買い物の方法がたくさんあるこの時代に、自分が本当にしたいこと、提供できることは何だろうと思いめぐらせていました。そのような中、毎年商品の買い付けでヨーロッパに行くのですが、そこで交流のあるデザイナーたちの姿に触発されたのです。彼らはパリやミラノから車で一時間程の郊外で暮らしながら、ブランドを維持しています。一緒に時間を過ごしながら『都市でなくても豊かな時間は存在する』と気付き、郊外にも店を構える構想をスタートしました」

淡路島は昔からよく来ていて好きだった場所でもあり、農業と漁業が交わる自然豊かな土地。建築家を目指す娘さんに設計を任せ、オープンに至ります。

「私にとってこのお店は運営することは、商品を売るというよりも、場を提供しているという感覚の方が近いのです。子ども服は親が子どもへの想いを持ちながら手に取るもの。それに、子育て中の方は、特に人との交流の場が必要だとも思っています。手に取った商品を通して、子育てについて話したり、交流したりすることが大事で、そのお客さまと長く続く関係をつくりたいと思っています。淡路島のお店に来てもらうことで、普段とは違う「豊かさ」を知り、ゆっくりこの時間を楽しんでもらえるような場を提供していきたいと思っています」

Si Tu Veux

*「Si Tu Veux by the Sea」の営業情報はFacebookInstagramでご確認ください。